富士山宝永火口
山行記録  [ back ]

フリガナ  フジサンミツガヅカカラホウエイカコウ
山域・山名  富士山 三ヶ塚〜宝永火口 
日   時  2003年10月5日
天   候  晴れのち曇り
行   程  
所 在 地  
2.5万図  
緯   度  
経   度  
備   考  


 富士山三ヶ塚駐車場から宝永火口まで中腹辺りを歩いて来た。
 富士山と言えば五合目まで車で行ってそこから山頂を目指すのが一般的だが、すでに森林限界を超えており、周りは岩と砂礫ばかりだが、五合目以下にはもちろん森林も存在する訳で、中腹にもかなり魅力的な場所があるのである。
宝永火口から新五合目を見た

 お盆の時期にはここからシャトルバスが出るのだが、10月はじめで朝早い事もあって駐車場は数える位の台数が駐車しているのみ。
 ここから宝永火口まで標高差で約800mハイキングにしてはかなりのものである。道は木に覆われていて展望は全く無く、紅葉には少し早いのか、それともこんなもので終わりなのか、黒くなった落ち葉も多い。時々キノコ採りの方とすれ違う事もあり富士山の違う一面をかいま見る事が出来る。
 途中でいきなり道がパッと明るくなったと思ったらその場所は一面の木がなぎ倒されており、その下から膝くらいの幼木がびっしりと生えている。この場所が元のうっそうとした森林となるのにあとどれくらいかかるのだろうか。

 この先はだんだんと高い木が無くなって、砂礫がまじり滑って登りづらくなって来た。いつまでたっても宝永火口まで着かないので一休みしていると、下から我々と抜きつ抜かれつしながら来た一行の中に登山靴の両方の靴底が剥げてしまい、紐で結んでいる人がいる。もうこの状態では下れないのでこのまま何とか五合目まで行って誰かが下った車を五合目まで回送するような話しをしていたが果たしてどうしたんだろうか。
 そのグループは我々が休憩していた横に座ってここで昼食にするらしい。ザックからおもむろにワンカップを取り出して美味そうに飲んでいる姿を見て、思わず唾を飲み込んでその場を出発した。
草が黄色く色づいていた


 上に宝永火口が見えているがずるずると滑って歩きにくく、やたらと時間がかかってしまう。ようやく火口に辿り着くと、五合目の小屋と山頂方面、宝永山がすぐそこだ。
 ザックからカメラを取り出して、パチパチと何枚か撮る。今日は買ったばかりのデジタル一眼レフカメラCANON EOD 10Dを持って来た。
 この場所は遮るものが無い為に風が吹き抜けてとても寒い。直ぐに下り始めるとしっかりした三脚にコンタックスのカメラを据えている人がいる。機材も相当数持ち込んでおり、あつかましいとは思ったが、ファインダーを覗かせてもらった。レンズは広角28mmなので私のカメラよりもはるかに画角が広い。やはり広角を1本何とかしなければとふと思ったのである。この人の話しだと、黄色く色づいた草が太陽の光を浴びると一層その輝きが増して綺麗に見えるそうで、その一瞬をカメラに納めるのだと言う。
 私も真似して何度か撮りながら下ってみたが、結果はうーん、今一のようである。

 木のある場所まで下ってお昼にした。お湯を沸かして、ラーメンを食べ、コーヒーを飲んで、何となく雲行きが怪しくなってきたのでそうそうに出発。
 下りはこっちだよなと地図を見ながら一旦下り、横にトラバースするように進んで行くが、あまり歩かれて無いのか、倒木が道を塞ぎ踏み跡もなんだかちょっと心もとない。
光の加減によっては金色に
輝いて見える
 ようやく朝登って来た道と合流してあとは駐車場までひたすら下るのみ。
 帰りに裾野のヘルシーパーク美人の湯に寄ったがいつ来ても混んでいる。大きな露天風呂があり広々していて気持ちがいい。
 富士山と言うとどうしても山頂に目が向きがちだがたまには中腹を俳諧して歩くのもいいもんだ。
  

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