箱根(湖尻−湖尻峠−長尾峠−乙女峠)
山行記録  [ back ]

フリガナ はこね(こじり−こじりとうげ−ながおとうげ−おとめとうげ) 
山域・山名 箱根 (湖尻−湖尻峠−長尾峠−乙女峠) 
日   時 2002年12月14日 土曜日 
天   候  
行   程 桃源台(8:50)−湖尻峠(9:30)−芦ノ湖展望台(10:45)−長尾峠(11:50−12:30)−丸岳(14:40)−乙女峠(14:40)−ふじみ茶屋(15:20)
所 在 地 神奈川県 箱根町 
2.5万図  
緯   度  
経   度  
備   考 雪の時期は竹が重なり合って道に覆い被さっているので歩きにくい。
携帯電話 NTTDoCoMo通話可


 今年も忘年山行の時期がやって来た。のんびり富士山を見ながら日溜りハイクで箱根なんてどう?と曽我さんが言うので、湖尻から長尾峠を経由して乙女峠まで富士山を見ながら歩くことにした。

 ところが今週の月曜日、この時期としては珍しく各地で雪が降り、箱根でもかなりの積雪となり、登山口に向かう道はどこの雪国を走っているのか?と思う程除雪された雪が道端にあふれている。

 湖尻の芦ノ湖キャンプ村入り口前の駐車場に到着すると既に曽我さん、大谷さん、藤生さんは到着していて、どうやら今日は大谷さんの車で来たらしい。

 空は青く今日も一日天気は良さそうだ。出発して間もなく湖尻水門がある。この水門が早川の源流で芦ノ湖から溢れ出た水が早川となって海にそそいでいる。

神奈川県立芦ノ湖キャンプ村を望む

 この先のゴルフ場脇が登山道となっているが我々はこの道を行かず、深良用水を見て湖尻峠を経由する遠回りなコースを歩く予定なので通り過ぎた。
 そのうちに料金所のゲートまで来てしまい、料金所の人から「この道は自動車専用道路ですから歩けません」と言われてしまい、分かっているけどここまで来てしまったのでこの先で登山道と合流したらすぐそちらに行くのでとお願いしてしぶしぶ通行を認めてもらった。
 しかし困った事に誰一人地図を持って来ていない。こんな事じゃいけませんな、皆で誰かが持って来るだろうと安易な考え方がこの先苦労をもたらす事になるのである。そんな訳でどこから登山道に入ればいいのやら見当もつかず、ぼちぼちと車道を歩いていると上から一台の車が通り過ぎ、スピーカーで「この道は自動車専用道路です!速やかに登山道に入って下さい!」と大きな声でこちらに向かって叫んでいる。
 ハイハイそんな事は分かってますよ、だけど肝心の登山道が見つからないからどうしょうもない。
 
 とうとう湖尻峠まで来てしまいここで深良用水の標識があり、ここから15分と書かれている。せっかくだからと雪の積もる道を引き返すように下って行くと道が無くなってしまう。どうもおかしいと引き返してみると、しっかりと標識があるのに気づかず通り過ぎてしまっていた。今日は最初から躓きっぱなしだ。やはり地図は持っていないといけません。
 深良用水へは階段状の道を下って行くようにちゃんと出来ていたが、見ると氷ついて滑って危なそうなので行かずに引き返してしまう。

 湖尻峠まで戻り防火線となっている道を上に向かって歩いて行く。一旦上まで登り、下りなおすとすぐそこが芦ノ湖展望公園だ。しかし手前まで来て、なんと雪の重みで笹が両側から生い茂っていて道を塞いでいまっている。強引につき進んでも笹がからまり遅々として先に進めず、全身雪だらけで冷たいこと、これ以上はどうにもならず、ザックを抱えて笹の下をしゃがんだまま通過する以外に方法がない。
 ようやく芦ノ湖展望公園についてベンチでアンパンを食べながら一服である。前に神山、冠ヶ岳と芦ノ湖、後ろには大きな富士山が見えている。


 休んでいると風があるので寒くなってきた。予想外の道の状況にここまでかなり時間がかかってしまう。この先もこういう状況は十分に考えられるので先を急ぐ。

 展望公園を出発して間もなく下って来た一人の登山者と出会う。曽我さんが状況を聞くと丸山から長尾峠付近までがやはり笹が覆い被さっていて車道を歩いたそうだ。
 この先も笹を掻き分け、踏み越え、潜り、何とか長尾峠の手前まで来てもう我慢出来ずに車道を歩く事にした。
箱根の町並みと遠くに見える丹沢山塊

 車道を歩くと又しても料金所がある。何か言われるかなと思っていたが、この先も有料道路ですかと聞くとそうだと言う。
 もちろん歩けませんよねと聞くと、そこに定款が書いてあるから良く読んでという。変わった人だとあまり相手にせずに通過するとすぐ先が長尾峠の駐車場である。
ここへ来て笹藪を変な態勢で通過してきたので大谷さんが腰が痛いと言う。ここじゃちょっと寒いので場所を移して昼食にしようと登山道へ入り、日当たりの良い場所で昼食にした。
冠ヶ岳と芦ノ湖

 ここから確か下へ降りるルートがあるはずだがなぁと思っても地図が無いので確かめようも無い。
大谷さんの腰に曽我さんが持っていたホカロンをあてたところだいぶ良くなったというので先へ進む事にしたが、又しても笹ヤブが登山道を塞ぐ状態に辟易しているとちょうど旧道らしい道があったのでそちらにそれて除雪されていない道を進んで行くと下って来る登山者と出会った。我々の来た道を訊ねて来たので説明ついでに地図を見せてもらうとなんともう丸岳はすぐそこだ。
 長尾峠から下へ降りてしまうつもりでいたがもうこんなところまで来ていたのかとこのまま丸岳まで登って行く。

 丸岳からも眺めはいい。明神ヶ岳、明星ヶ岳方面から大文字まで見渡せ、眼下に町並とゴルフ場、芦ノ湖も見ることが出来る。

 ここからはもう登りも無く、下るのみ。笹ヤブに苦しむ事も無く、雪の小道をサクサクと乙女峠の小屋まで降りて来る。乙女峠から眺める富士山は両裾まで全部見えて左右対称の姿である。しかし残念ながら西日が当たってしまい写真を撮るのには適していない。

 ここから仙石原方面で無く御殿場側に下って、茶屋の前でタクシーを呼んだ。待つことやく20分タクシーに乗って出発場所の湖尻まで(約3700円)戻って来る。

 のんびり日溜りハイクのつもりが予想外の雪で大幅に時間をオーバーしてしまったが、この時期にこの周辺でこれだけの雪道を歩ける事はまず無いので、これはこれで十分楽しめた山行であった。
 この後場所を伊豆山のジャック研修ホテルに移し、温泉につかって忘年会を行った。これで今年の山行もお仕舞いである。

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