富士山
山行記録  [ back ]

フリガナ フジサン 
山域・山名 富士山 3776m 
日   時 2002年(H14) 8月27日(火)
天   候 曇りのち晴れ 
行   程 函南(2:00)−コンビニ(2:35)−沼津IC(2:37)−裾野IC(2:48)−五合目(3:40-4:05)−七合目(5:54-6:03)−八合目(6:34-45)−九合目(7:17-30)−九合五尺(7:53-8:02)−鳥居(8:30)−測候所(8:50-9:00)−頂上発(9:10)−九合五尺(9:24-37)−八合(10:10)−新七合(10:50-57)−六合(11:24)−五合目(11:38) 
所 在 地 山梨県富士吉田市、南都留郡鳴沢村、静岡県御殿場市、富士市、富士宮市、駿東郡小山町 
2.5万図 富士山 
緯   度 35.2127  
経   度 138.435  
備   考  


 今年も昨年に続き夏の終わりに富士山に行って来た。今回は小六の長男も登りたいと言うので親子2人で富士山頂を目指す事になった。
まだまだ余裕の表情です

 沼津IC近くのコンビニで朝食と昼食を買い込んでそこの駐車場で素早く朝食を食べる。朝食と言っても私はおにぎり二個だが、長男は隣でカルビ弁当をむしゃむしゃと一気にかき込んでいる。まったくこいつの最近の食欲にはただただ呆れるばかりである。

 五合目の駐車場で素早く身支度を整えて登山口に向かう。階段を登ってトイレを済ませ、使用料200円を料金箱に入れてヘッドライトをつけて山頂に向けて歩きだした。
 山頂方向を見上げると、霧に包まれていてどうやら天気はあまりよくない。六合目の小屋がようやく開こうとしていたが別に用も無いのでそのまま通り過ぎる。
 しばらくして何だか急な道だし、踏み跡もあまり無くハテ?こんな道だったかなと思っていると目の前に登山道のロープが現れた。どうやら道を間違えて直登してしまったらしい。
出発直後は天気が悪く・・・

七合目あたりまでくるともうすっかり夜も明けてしまいヘッドランプは必要が無い。雲の間からでも日の出が見えないかと思ったが厚い雲に阻まれて残念ながら拝むことは出来なかった。
 霧も一段と濃くなり風も強くなって来た。ヤッケを着て手袋をはめ、息子は毛糸の帽子を被って七合目を出発したが、霧が水滴を含んでいるせいか衣服が薄っすらと濡れて来る。風も強くて耳が痛い。さっきまでうるさく話し掛けて来た長男もただ黙って歩いている、と思ったら突然、「お父さん、皆杖をついて歩いているけど僕もあの杖が欲しい」と言い出した。どうも最初から杖が気になっていたようだ。
 まあ息子にとっては記念になるし買ってやってもいいかなと思ったが、もう山頂の浅間大社はやっていないので登頂の証の焼印を押して貰もらうことが出来ない。あの焼印がなくちゃ記念にもならないので出発の時から分かっていたがあえて言わなかったのである。
ようやく九合目まで来ました

 九合目までやって来ると自動販売機がある。見ると暖かい缶コーヒーが売られていた。とても寒かったので買って飲もうかなと思ったが350円もするので暫く考えていたが諦める事にした。

 少し休憩して歩き出すと薄日が差して来た。たったこれだけでとても暖かい。息子はしきりに休憩を取りたがったが休憩を多くとってしまうと余計に疲れてしまうので、ゆっくりでいいから歩くようにいいきかせてようやく九合五尺まで来た。

 ここまで来れば山頂はもう目前である。しかしここからが一番キツイ。ハッハッと荒い息で「休もうよー」と言う息子をまだまだほらあそこの鳥居がそうだからとと言いながら歩かせる。
剣ヶ峰までもう一踏ん張り

 ようやく頂上浅間神社に到着。二人で登頂を祝って握手、ホッとする息子に、「はいこっちこっち」「何処行くの?」「いいから着いて来い」と火口までつれて来た。登りはじめた時はこれじゃ火口もみせられないなぁと思っていたが、山頂付近は晴れ上がっていて大きな火口を見せてやることが出来た。
 「見ろ大きな噴火口だろ」「うん、そんな事よりもういいから戻ろうよ」「あそこに建物が見えるだろ、あそこが山頂だから」「えーー、まだ登るの」「はいはい、行くよ」と息子を強引に引き連れて測候所に向かう。最後の登りは滑りやすく風がすごい勢いで吹き抜けるので帽子が飛ばされてしまいそうだ。

 測候所に着いて記念写真を撮って、「おい、火口をぐるっと一周するか」と言ってみたが、「もういいよ」と言うのでお鉢巡りは取りやめにした。
 昨年はレーダードームの解体作業中だったが今年は綺麗さっぱり取り払われていて何だかちょっと味気ない。
 測候所から戻る途中、そこを歩くと滑って危ないゾと言っているのに言う事を聞かず、そのうちズーと5m程滑り落ちて膝を擦りむき、相変わらず世話の焼ける小僧である。
富士山最高地点剣ヶ峰にて
 頂上に着いてからズッと息子は「携帯貸して」と言い続けている。何でも家に電話して自慢するんだとか。ところが残念ながら圏外表示でかけられない。鳥居のあたりがかすかに通じるのでかけてみたが出るには出たがすぐに切れてしまう。

 少し下れば通じるだろうと下ることにした。九合五尺でかけてみたが通じない。と思っていたら電話が鳴った。どうやら向こうからの電波の方が強く繋がってしまえば通話出来るようだ。
 息子は早速うれしそうに登頂を自慢気に妻に話していた。

 下りは早い早い走るような速さで八合目まであっと言う間に下って来てしまう。そう言えば朝から自衛隊の大砲の音が聞こえていたが、ここに来てその音が激しさをましている。今日は実弾射撃演習が行われているのだ。
富士山測候所前

 下から聞える雷のような、花火のような音を聞きながらスッスッと下るが、大抵の山は登りと言っても多少下る事があったり、下りでも多少登り返したりするものだが、富士山に限っては登り始めたらずーと登り、下り始めたらずーと下りで途中にインターバルがまるで無い。

 ようやく五合目まで下ってくると昼少し前だ。観光客で賑っている売店のベンチに腰掛けて昼食におにぎりを食べながら富士山を見上げるとブルトーザーがジグザグに下って来るのが見えている。しばらく見ていたがやはり早いもんだ。
測候所のドームは既に撤去

 帰りに裾野の温泉に立ち寄った。大人1人3時間500円、小学生は250円、汗臭い体を洗い流し広い露天風呂に入ると気持ちがいい。欲を言えば風呂上りに冷たいビールがあれば最高だが、息子は運転出来ないのでこればかりは諦めるしかあるまい。

 息子と2人で富士山に登りあらためて息子の成長ぶりに目を細めながら2002年の夏もこれでお仕舞いである。

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