奥穂高岳
山行記録  [ back ]

フリガナ  オクホタカダケ
山域・山名  北アルプス 涸沢・奥穂高岳  3190m 
日   時  1995年10月 3日(火)−4日(水)
天   候  3日 晴れ  4日 雨  
行   程 10月 3日(火)
沢渡駐車場(7:50)−上高地バスターミナル(8:35) −明神(9:20)−徳沢(10:10)−横尾(11:00-45)−本谷橋(12:40-50)−涸沢  涸沢ヒュッテ泊(14:30)
10月 4日(水)
涸沢(3:15)−ザイテングラード−穂高山荘(5:55)−奥穂高岳(6:40)−穂高山荘(7:05-40)−涸沢(8:55-9:20)−屏風の耳(10:10)−梓川(12:05)−徳沢(12:20)−嘉門次小屋(13:10-40)−上高地バスターミナル(14:30-40)−沢渡駐車場(15:15)
 
所 在 地  長野県・岐阜県    北安曇郡安曇村、吉城郡上宝村
2.5万図  穂高岳
緯   度  36.171
経   度  137.3904
備   考  


 10月3日火曜日

 会社の取引先の人にさそわれて紅葉の涸沢へ一緒に連れて行ってもらうことになった。
 なにしろ日本一の紅葉といわれる涸沢だけに期待に胸がふくらむ。しかし4日位前から風邪をひいてしまい、風邪薬と栄養ドリンクを飲んでなんとかキャンセルだけは避けたいと必死に風邪を治すように努力をしたが、まだ多少体調不十分である。

上高地バスターミナル

 しかしこのくらいのことでめげる我が輩ではない。出発が早いので前日実家に泊まり朝2時30分に起きて支度にとりかかる。

 まだ辺りは真っ暗の中を出発。今日はとても良い天気で途中南アルプス、八ケ岳がとてもよく見えた。これはかなり期待出来るかもしれない。

 沢渡の駐車場で夫婦で来ていた人と相乗りタクシーで上高地へ。(4290円/中型)
 トイレを済ませて涸沢へ向けて出発。雲一つない青空に明神岳がよく映える。だらだらと平坦な道を歩くこと2時間半ようやく横尾に到着。大勢の人々が昼食をとっていた。我々もここで昼食をとる。

 ここから先が登りの登山道になるわけだがまだそれほど急な登りはない。本谷橋を渡ったところで休憩をとる。
 ここから先はかなり急な坂が涸沢まで続いており、大きなバックにカメラ機材と三脚を持った登山者が息をきらせながら大勢登っているところをみると、さすがに紅葉の涸沢の人気の高さが伺える。

明神岳

 14時30分ようやく涸沢に到着。受付をすませ(新館1泊2食8300円、旧館8000円)荷物を置いてテラスへ出てみると、大勢の人がカメラを構えてしきりにシャッターを切っている。
 それを横目に我々は売店でビールを買い込んできて乾杯。その後、朝コンビニで買ってきた900mlの日本酒をとりだして飲もうとおもったが、さすがに冷やでは冷たいので「熱燗がいいなぁ」などとわめいていたら隣に座っていた夫婦が「コンロでこれから酒をあたためるのでよかったら一緒にどうぞ」といってくれたので、お言葉にあまえて熱燗にして飲む。それでもたりなくなって売店で酒を買い足すしまつ。こんなに山小屋で酒をのんでいるのは我々くらいなものだ。

 ふと気がつくと夕食の時間が始まっており、慌てて食堂へむかう。ご飯だけはおかわり自由だ。
 酒も飲んだし飯もくったし少し時間は早いが寝るかと部屋へ帰ると可成りの人がいる。
 なんとか布団に潜りこんだが今日は1つの布団に3人寝てもらうとのこと。
 これではとてもしょうがない。これがいやでわざわざ会社を休んで平日に来たのにー。

10月4日水曜日

奥穂高岳山頂にて

 2時30分起床。昨夜は熟睡出来ず仮眠程度しか出来なかった。懐中電灯の灯りを頼りに出発の準備にとりかかる。
 Tさんはとても体力的に無理だというので、Nさんと二人で奥穂高岳へ登ることにする。
 昨日の内に用意して貰った弁当を持って頭に懐中電灯をつけて出発。唐沢小屋をすこし過ぎたあたりで気持ちが悪くなる。風邪がぶり返したようだ。頭も少しいたい。引き返すことも考えたがどうせ戻っても寝るところはないし風邪薬を飲んで登ることにする。
 懐中電灯の灯りで石に付いているマークを探しながら慎重に急な岩場を登っていく。
 ザイテングラードが終わった辺りで日の出となる。山の彼方から真っ赤な太陽が顔を出し、遠く山々が浮かびあがりその下には雲海が漂っている景色はまさに登山冥利につきると言う物だ。おもわず手を合わせて拝んでしまった。
 急な登りをあえぎながらなんとか穂高山荘に到着。途中登山靴がどうもずれると思ったら靴下がずれていて足首を痛めてしまう。

 穂高山荘の前にザックをおいてカメラだけをもって奥穂高岳山頂をめざす。梯子をのぼり鎖場をすぎたあたりで風が強く体がふらふらする。穂高山荘が風力発電というのが頷ける。おまけにとても寒い。

奥穂高岳から涸沢岳方面をみる

 ふと南の方角に顔を向けると富士山が見えるではないか。雲も高い位置にありこの分なら頂上からの展望も期待できるかもしれない。
  寒さと風を我慢しながらようやく奥穂高岳頂上に到着。天気はあまりよくはなかったが思った通り360度見渡せる。記念写真を撮ってあまりにも風が強く寒いので早々に下山する。

 穂高山荘まで戻ってきて山荘の中でお茶をもらって冷え切った冷たい弁当の朝食を食べる。
 食べ終わって外に出るとポツポツと雨が降り出した。こりゃまいった、早く下山しなくては。
 登ってくる時は真っ暗で道しるべを探しながら登ったせいかそれほど感じなかったが、かなりの急斜面である。下から登ってくる人の通過待ちをしながら慎重に下山する。
 通過待ちの間、ふと草むらに目をやるとなにやら動いている。目を凝らして見てみるとなんと雷鳥ではないか。雷鳥は保護色になると聞いていたが、初めて見る雷鳥はなるほど周りの草と同じ様な色をしていた。

涸沢カール

 奥穂高岳に登ったのでゆっくり涸沢の紅葉を写真に撮れず、下山途中に慌てて何枚かシャッターを切る。涸沢に着く頃にはかなりの雨になってしまった。

 山小屋で帰り支度をしてカッパを着てザックカバーをかけて涸沢を後にした。雨はやむどころかますます本格的になってくる。
 足下の岩が濡れていて滑りやすく、今回は軽い方の登山靴で来てしまったので歩きにくいし、奥穂高へ登った時に足首は痛めてしまうし、下りはいつもの様なわけにはいかない。
 途中岩で足をすべらせてお尻から尻餅をついて尾てい骨を思いっきり打ってしばらく起きあがれなくなってしまいまさに最悪の状態だ。

 何とか平坦な道に辿り着いた時にはほっと一安心。しかしここから永遠と平らな道を歩かなければならないかと思うと雨は降っているしなんとも辛いものがある。

さすが日本一と言われる紅葉

 嘉門次小屋で昼食のソバを食べもうひと踏ん張り、奥穂高へ登り始めてから11時間15分ようやく上高地へ到着。全身びしょぬれ、ザックの中までびしょぬれ状態で早々にバスに乗り込み上高地を後にする。(バス代1350円/
1人)

 諏訪のサービスエリアで風呂に入りさっぱりして帰路につく。

 今回の山行は紅葉の横綱涸沢だけあってダケカンバの黄色とナナカマドの赤、周りをぐるっととりかこむ3000m級の穂高連峰とまさにすばらしいの一言につきる。
 二日目は雨に祟られて、迷誉の?負傷をしたけれどさすがに日本を代表する山だけのことはあるようだ。
 山小屋の混雑は少し予想がはずれたが、まぁ紅葉は期間が短いだけに仕方の無いことかもしれない。

 1泊2日で奥穂高岳まで行って来るのは多少強行軍だった感じだが、又いつか今度はゆっくり涸沢に腰を落ち着けてカメラのシャッターを切ってみたいと思う。


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